2005 Fiscal Year Annual Research Report
ディスク型マイクロ光共振器によるモノリシック光電界センサアレイに関する研究
Project/Area Number |
17710122
|
Research Institution | National Institute of Information and Communications Technology |
Principal Investigator |
笹川 清隆 独立行政法人情報通信研究機構, 基礎先端部門・光情報技術グループ, 専攻研究員 (50392725)
|
Keywords | 電磁界計測 / 光導波路 / 非線形光学 |
Research Abstract |
LSIにおけるプロセスの微細化,および動作周波数の向上により,電磁雑音による信号劣化や誤動作の問題が顕在化してきている.これに対応可能な高周波帯の電界分布測定手法として,光電界プローブが挙げられるが,感度が比較的低く,一点あたりの測定時間が長い点が課題となっている.本研究では,高感度かつ高速な集積型光電界センサの実現を目指す. 本研究では,光導波路とディスク型光共振器をアレイ状に集積化した素子を用いた光電界センサの開発を行う.ディスク型共振器は,その円周の内側で全反射を繰り返すWGM (Whispering Gallery Mode)を利用することによって,非常に狭い共振線幅を持つ光共振器として働く.このような光共振器を二次非線形光学定数の高い物質で作製すれば,電界を印加した際にポッケルス効果によって屈折率が変化し,共振波長がシフトする.この効果を用いた高感度な電界センサの実現を目的とする. 本年度は,基礎実験として,LiNbO_3製ディスク型光共振器による電界検出,および,GaAs光共振器の設計・製作を行った. LiNbO_3による光共振器は,研磨によりディスク形状に加工し,波長1.55μmにおいて,10^6以上の高いQ値を得た.この光共振器を用いることにより,電界の検出を行い,測定原理を実証することに成功した.感度に関しては,従来手法に対して17dBの向上を実現している.この結果を踏まえて,GaAs導波路の設計および製作を行った.
|