2005 Fiscal Year Annual Research Report
総合的な都市防犯環境整備の合意形成支援GISの開発と犯罪多発地域での運用実験
Project/Area Number |
17710146
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
村上 正浩 工学院大学, 工学部, 講師 (90348863)
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Keywords | GIS / 防犯環境設計 / 犯罪誘発要因 / 防犯環境整備 / 地域防犯活動 / 防犯対策と効果の関係 |
Research Abstract |
平成17年度は,総合的な都市防犯環境整備の合意形成支援GISの開発及び運用実験に向け,システム構築の基礎となる犯罪情報や防犯関連資料等の収集・整理を行った。 1.犯罪関連GISデータベースの整備 警視庁が紙媒体で情報公開している「町丁別の罪種別・手口別・場所別の犯罪統計情報(平成13年度〜平成16年度)」をデジタル化して既に入手済みの基礎的地理情報に付加し,都内の犯罪関連GISデータベースを整備した。 2.犯罪の発生に関わる物的構造要素の整理 ミクロレベルで犯罪発生と都市の物的構造との関係を論じた国内外の既往研究の文献調査を行った。文献調査の結果,既往研究事例が少なかった路上犯罪・侵入犯罪については,上記で整備した都内の犯罪関連GISデータベースを活用して路上犯罪・侵入犯罪が多発している地域を選定したうえで,現地調査を実施し,犯罪の発生に関わる物的構造要素の解明を試みた。その結果,路上犯罪・侵入犯罪の発生に起因する物的構造要素について幾つかの新たな知見を得ることができた。これらの成果を基に,犯罪の発生に関わる物的構造要素を体系的に整理した。 3.ハード・ソフトの防犯対策の整理 都内の自治体・警察署ならびに地域防犯活動が活発な自治会を中心に,実施済み又は実施中であるハード・ソフトの防犯対策についてヒアリング調査を実施し,実施時期,実施場所,具体的な対策・活動内容,活動人数・活動回数等の防犯対策・地域防犯活動に関する基礎データを整備した。 4.既存の地区整備手法及び自主防災活動の整理 地区整備に関わる様々な指針やマニュアル,また地域活動が活発な自治会に対するヒアリング調査を参考に,地区整備の具体的手法と地域活動の実施内容を整理した。
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