2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17710163
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
川嶋 武士 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10378531)
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Keywords | 比較ゲノム / 進化 / 脊索動物門 / カタユウレイボヤ / ナメクジウオ / バイオインフォマティクス / 染色体地図 / 遺伝的多型 |
Research Abstract |
本研究の目的は、脊索動物門のゲノムの進化機構を明らかにする事である。具体的には、脊索動物門を構成する三つの大きな分類群(脊椎動物、頭索動物、尾索動物)のうち、この動物門内の進化過程において比較的初期に分岐したと考えられる頭索動物と尾索動物のゲノムを比較解析することを計画している。そのために、まず初年度に重視したのは、頭索動物の1種フロリダナメクジウオ(Branchiostoma floridae)と、尾索動物の1種カタユウレイボヤ(Ciona intestinalis)の2種について、できるだけ完成度の高いゲノム配列データを作成することである。 すでにドラフトゲノム配列の公表されているカタユウレイボヤについて、さらに詳細な染色体地図を作成した。(米国共同ゲノム研究所、および京都大学・理学研究科・佐藤矩行教授との共同研究。)これらの研究成果は、雑誌論文の項に記した通り、いくつかの論文に分けて公表されている。 さらに比較解析もすでに開始している。これまでの成果によってカタユウレイボヤのゲノムの約60%以上が、染色体上にマッピングされたので、その染色体地図に対して、遺伝的多型の分布を調べている。これについては多型分布のマッピングが終了したところであり、実際の分布の特徴などについては現在解析中である。この解析結果から、同一種内でのゲノムの進化の様子について、理解が深まると期待している。 フロリダナメクジウオについては、現在共同研究者である米国共同ゲノム研究所に、2度にわたって訪問、滞在し、そのデータ整備をおこなった。私の分担しているのは、予備的な遺伝子モデルの作成、およびホヤゲノムとの比較である。この解析については現在進行中である。
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Research Products
(4 results)