2006 Fiscal Year Annual Research Report
イネセントロメア領域におけるキネトコア形成領域の同定
Project/Area Number |
17710165
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Research Institution | National Institute of Agrobiological Sciences |
Principal Investigator |
水野 浩志 独立行政法人農業生物資源研究所, 基盤研究領域植物ゲノム研究ユニット, 研究員 (70370682)
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Keywords | イネ / ゲノム / セントロメア / 反復配列 / トランスポゾン / FISH |
Research Abstract |
平成18年度は、イネのセントロメア特異的リピートのひとつであるCento配列、イネのトランスポゾン配列(RIRE3,RIRE7,RIRE8、hopi)および5S rRNA遺伝子配列をfiber-FISH法を用いて可視化し、セントロメア領域のゲノム構造を解析した。トランスポゾン配列のプローブはLong PCR法を用いて作製した。Fiber-DNAはイネ(品種:日本晴)の核を抽出・溶解後、物理的に引き延ばしたゲノムDNAをスライドグラス上に固定して作製した。このfiber-DNAに異なる2種の標識(ジコキシゲニン、ビオチン)をした2種類のプローブDNAを同時にハイブリダイゼーション後、それぞれの標識DNAに対応した蛍光抗体を用いてシグナル(FITCまたはCy3)を検出した。この実験の結果と前年度実施したCento配列を用いた結果を統合すると、日本晴のセントロメア内部は、CentO配列の分断されたクラスターの間にRIRE3,RIRE7,RIRE8,hopiが散在する構造であることが明らかになった。一方、5S rRNA遺伝子は大きなクラスターとして存在した。5S rRNA遺伝子とCentOクラスターとの物理距離は約50kbであることが明らかになった。これらの結果を筆頭著者として論文にまとめ、DNA Research誌2006年13巻6号p267-274(インパクトファクター値:3.896)に発表した。
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Research Products
(2 results)