2006 Fiscal Year Annual Research Report
市民社会時代のボランティア・利他的精神の発達における宗教の役割に関する国際比較
Project/Area Number |
17720009
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
稲場 圭信 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (30362750)
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Keywords | 利他主義 / 宗教ボランティア / 市民社会 |
Research Abstract |
1 本研究は、支えあう市民社会システムとして慈善ボランティア活動と宗教団体の慈善活動を取り上げ、活動参加者の宗教性と利他精神の発達要因の国際的比較研究(日本、イギリス、アメリカ、フランス)を通して、市民社会におけるボランティア・利他的精神の発達における宗教の役割をそのプロセスを含めて探究する。制度・コミュニティ・個人の観点から包括的にアプローチすることによって、ボランティア・利他的精神の発達における宗教の役割に関してそれぞれの文化や環境による特徴を明らかにすることが本研究の目的である。 2 2年目の平成18年度は、イギリス・フランス・アメリカにおいて、宗教の社会貢献活動に関する会議に参加、関係機関を訪問し、聞き取り調査、資料収集を行った。具体的には以下に記載。 オックスフォード大学(ピーター・クラーク教授)、パリ社会科学高等研究院(ジャン=ピエール・ベルトン教授)、 The National Council for Voluntary Organisations(NCVO) in UK 信仰にもとづいて実践とアメリカ政府の政策に関する年次会議(Roundtable Annual Conference)出席 ロックフェラー研究所の所長トム・ゲイ教授と意見交換・資料収集 また、「宗教と社会」学会において、学会公認プロジェクトとして「宗教の社会貢献活助研究」プロジェクトを発起人として発足させ、研究会を主催している。研究会の発表テーマは以下。「なぜ、今、宗教の社会貢献活動研究なのか」、「仏教教団の社会活動に関する先行研究」、「神社神道の社会貢献について」、「社会的福音と近代的自己の交錯」、「ポスト労働運動期における<運動型キリスト教>の活動-釜ヶ崎キリスト教協友会を事例に-」 3 本年度の知見と次年度の研究:本年度の研究により、宗教の社会的貢献に関する国際的な議論を整理することができた。次年度は、概念化をすすめ、実態調査をすすめ、分析をおこなう。
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Research Products
(2 results)