2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17720013
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
水溜 真由美 北海道大学, 大学院文学研究科, 助教授 (00344531)
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Keywords | 思想史 / 戦後日本 / 社会運動 / ジェンダー |
Research Abstract |
今年度は、主に炭鉱における労働組合運動・サークル運動についての、資料収集・調査を行った。 まず、計4回筑豊を訪れ、大正炭鉱(中間市)・九州採炭(中間市)・日本炭鉱(水巻町)・三井田川炭鉱(田川市)の元炭鉱労働者・労働組合運動家に対して、労働組合運動・サークル運・反合理化闘争に関する聞き取り調査を行った。また、北海道の夕張炭鉱・雄別炭鉱の元炭鉱労働者・労働組合運動家に対しても、同様の趣旨の聞き取り調査を行った。 同時に、全国の炭鉱における労働組合の文化誌・サークル誌を収集し、それらの分析作業を進めた。また、50年代における、炭鉱以外の産業部門における労働者の文化運動、政党の文化政策、知識人の文化運動へのコミットについても調査した。 さらに、筑豊を中心として、炭鉱閉山後の旧産炭地の状況、自治体を担い手とする地域振興策、炭住改良・雇用促進を要求する炭鉱離職者の運動について、聞き取り調査と資料収集を行った。 今年度発表した成果のうち主なものは、"『サークル村』グループ"の一員である上野英信についての論文(「労働者の横断的連帯を夢見て上野英信と追われゆく坑夫たち」『前夜』第7号)、高度経済成長期におけるジェンダー関係の再編をめぐる口頭発表(「日本の"怒れる若者"と女性身体をめぐる闘争」INARCO(パリ)におけるシンポジウム、6月2日)、森崎和江『闘いとエロス』についての口頭発表(『第III期サークル村』主催による阿蘇集会、9月23日)である。
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