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2006 Fiscal Year Annual Research Report

ビングと蜷川式胤を巡る陶芸のジャポニスムに関する研究

Research Project

Project/Area Number 17720018
Research InstitutionUniversity of Fukui

Principal Investigator

今井 祐子  福井大学, 教育地域科学部, 講師 (00377467)

Keywords近代美術史 / ジャポニスム / 日仏文化交流史 / 陶磁史 / フランス
Research Abstract

1、平成18年度実施の調査では下記の事項を確認し、目下それら研究成果を報告するための論文を校正・執筆中である。
(1)パリ装飾美術館・図書館所蔵の『観古図説陶器之部』(旧ビング・コレクション)に書き込まれているビング自身のメモ書き、及び京都府立総合資料館所蔵の『蜷川式胤日記』の複写を調査し、ビングと蜷川のそれぞれが関心を示していた日本陶磁器にについて検討した。
(2)ギメ東洋美術館図書室に所蔵されている、19世紀後半のパリで活躍した美術商がギメ宛に作成した請求書・領収書を調査した。その中には『観古図説陶器之部』に直接結びつくと思われる情報はなさそうだが、1880年代にビングや林忠正からギメが日本陶磁器を購入していたことを示す情報を確認した。ギメ美術館のコレクション目録と付きあわせると、これらの陶磁器の一部は同館に所蔵されているようなので、可能であれば、来年度はその調査を実施したい。
(3)ドイツのベルリン東洋美術館において、林忠正(ビングと同時代にパリで活躍した美術商)を経由して同館のコレクションに入った日本陶磁器について調査した。これらの日本陶磁器は、オットー・キュンメル(1906年以降、ベルリン民俗学博物館東洋部長)が林の死の翌年の1907年に日本で購入したものであり、その多くは渋好みの茶道具であった。
(4)ドイツのエッセンにあるクルップ社古文書館にて、アーレンス社に関する商業書簡を調査したが、遺憾ながら、アーレンス社の欧州へ向けた美術品の販売・輸出に関する情報を得ることは出来なかった。
(5)国立公文書館と国立国会図書館・憲政資料室において、平山成信および前田正名に関する資料を調査した。両者がパリに滞在した時代(1870年代後半から1880年代前半)のフランス市場と日本の工芸品に関する情報を得ることができた。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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