2005 Fiscal Year Annual Research Report
十八世紀英国における文化多元主義思想の発展とその衰退に関する研究
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17720047
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| Research Institution | Kobe University |
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Principal Investigator |
佐藤 光 神戸大学, 文学部, 助教授 (80296011)
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| Keywords | 英文学 / インド / 18世紀 / 異文化 / 文化多元主義 / ブレイク |
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| Research Abstract |
本研究の目的は、18世紀後半のロンドンにおける文化多元主義思想の勃興とその衰退の過程を、同じ時期に生じていたキリスト教の相対化の動きと関連づけて解明することにある。平成17年度は、18世紀聖書学に関する先行研究の収集と問題点の分析を行った。18世紀聖書学の一次資料を収集し、英国国教会と非国教会の双方がどのような経緯で聖書の歴史的研究を開始したか、また聖書研究の進展とともに聖書の意義がどのように変容したか、を明らかにした。また、それぞれの聖書学者の著作がどのように評価されたかを、The Gentleman's Magazine, The Monthly Review, The Critical Review, The Analytical Review, The British Critic, The English Review, The European Magazineなどの総合文芸雑誌の書評記事をもとに追跡した。以上の作業をもとに、政治的、宗教的、社会的文脈における18世紀聖書学の全貌を明らかにした。
18世紀英国におけるインド文学・文化受容の諸相の解明にも着手した。研究の成果の一部を"William Hayley and India"と題した論文にまとめ、2005年7月28-31日に英国Newcastle-upon-Tyneで開催された国際学会British Association for Romantic Studies 2005 "Romanticism's Debatable Land"において研究発表を行った。
文化多元主義思想と密接な関わりのある寛容の精神について、ロンドンで大ヒットしたミュージカル「チティ・チティ・バン・バン」をもとに、東西冷戦とプロパガンダの事例研究を行った。
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