2005 Fiscal Year Annual Research Report
19世紀以降のアイルランド文学における文化と言語の多元性の研究
Project/Area Number |
17720054
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
池田 寛子 広島市立大学, 国際学部, 助教授 (90336917)
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Keywords | アイルランド文学 / アイルランド文化 / アイルランド語 |
Research Abstract |
1)アイルランドの首都ダブリンに調査滞在、資料収集した。 *国立図書館(ダブリン、アイルランド)での調査:初代大統領ダグラス・ハイド翻訳による古い伝説Children of Lirをアイルランド語文献との比較で精読した。 *ダブリン大学図書館での調査:コピー不可の資料Joseph C.Walker, Historical Memoirs of the Irish bards(Dublin : Luke White,1786)などをデジタルカメラで撮影した。アイルランドで入手できなかった資料をロンドンのBritish Libraryで調達。 2)アイルランド語使用地区(ケリー州、ディングル半島)に滞在、資料収集した。 アイルランド語を基盤とする伝承や信仰についてアイルランド語使用地区で聞き取り調査を行った。本研究の中心となるヌーラ・ニ・ゴーノルの故郷であるディングル半島地域でデジタル・ビデオとデジタル・レコーダーを使い、民謡が歌われ、民話が語られる場を記録した。 3)アイルランド語で詩を書く詩人ヌーラ・ニ・ゴーノルとビディ・ジェンキンソンに直接会い、インタビューを行なった。アイルランド語の資料で英訳がないものについて、両詩人に英語での解説を依頼した。 4)収集資料の編集作業を完了した。 デジタル録音した資料をCDとして加工した。デジタルカメラで撮影した文書資料のうち、必要箇所をワープロ入力した。 5)論文"Crazy Jane Revising the Story of Ireland"では、アイルランド語の伝統に根ざした女性の表象の変遷を追い、イギリスとアイルランドの関係という視点から詩人WB.Yeatsの詩を分析した。 現在、来年度のイギリス・ロマン派学会での発表に向けて、アイルランドとイギリスにおける詩人の役割とその歴史についての調査を進行中である。
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Research Products
(1 results)