2005 Fiscal Year Annual Research Report
現地調査とデータベース作成によるアバール語の現状と変容に関する社会言語学的研究
Project/Area Number |
17720076
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Research Institution | Otaru University of Commerce |
Principal Investigator |
山田 久就 小樽商科大学, 言語センター, 助教授 (60345246)
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Keywords | アバール語 / ダゲスタン諸語 / コーカサス諸語 / 語彙 / 語形変化 / 現地調査 / データベース / ロシア |
Research Abstract |
アバール語を対象にヒダス方言に関して語彙および語形について調査・研究を行うとともに、ヒダス方言との比較対象である標準語に関して語彙、語形および動詞と名詞の結びつき(すなわち、どのような動詞がどのような格の名詞と結びつくかなど)について調査・研究を行った。 ・9月6日〜9月30日の期間および2月22日〜3月17日の期間にロシア連邦ダゲスタン共和国マハチカラ市およびモスクワ市で調査および資料収集を行った。マハチカラ市では、アバール語ヒダス方言の語彙および語形に関して母語話者に対して質問形式の調査を行うとともに研究協力者と資料提供に関する打ち合わせを行った。標準語に関して語彙、語形、動詞と名詞の結びつきについて質問形式の調査を行った。モスクワ市では、ロシア国立図書館で学位論文、本などからアバール語および他のダゲスタン諸語に関する資料収集を行った。 ・ヒダス方言に関して動詞、名詞、形容詞がどのような変化の形、型(動詞では時制、法、形容詞的分詞、副詞的分詞他、名詞では格、数他)を持っているのかに関して調査・研究を行った。 ・ヒダス方言に関して動詞、形容詞、名詞の語彙表の作成を行った。語彙表には動詞では過去形など、名詞では格、数に関する語形の情報を加えてある。 ・標準語の語形情報入りの語彙表に対して電子テキストの分析、マハチカラ市での質問調査などによる研究を通してデータの追加、修正を行った。 ・標準語の動詞と名詞の結びつきに関して接触動詞(「さわる」、「たたく」などを意味する動詞)、配置動詞(「置く」などを意味する動詞)を中心に調査・研究を行った。 ・ヒダス方言および標準語のデータをデータベース化するためのフォーマットをXML形式で作成するための研究・準備を行った。
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