2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17720105
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
青木 博史 京都府立大学, 文学部, 助教授 (90315929)
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Keywords | 句 / 節 / 文法化 / 準体 / 補文標識 / 他動 / 原因 / 動作主 |
Research Abstract |
本年度における研究の業績は以下のとおりである。 (1)口頭発表「古典語における「句の包摂」」<ワークショップ:歴史的観点からみた日本語における句の諸相>(第30回関西言語学会,関西学院大学,2005年6月) (2)口頭発表「原因主語他動文の歴史」(第6回日本語史研究会:日本語史の理論的・実証的基盤の再構築,大阪大学,2005年6月) (3)雑誌論文「複文における名詞節の歴史」『日本語の研究』1巻3号(日本語学会,2005年7月) (4)口頭発表「「ノ」「コト」の文法化」<シンポジウム:形式名詞の文法化>(平成17年度名古屋大学国語国文学会春季大会,2005年7月) (5)雑誌論文「原因主語他動文の歴史」『筑紫語学論叢II』(風間書房,2006年3月予定) (6)雑誌論文「展望:歴史的研究」<特別記事:日本語学界の展望>『日本語文法』6巻1号(日本語文法学会,2006年3月予定) (1)は,新しい日本語文法史研究の取り組みの一端として,「句」「節」の分析を中心としたワークショップを行ったもので,コーディネータを務める一方,自身の研究発表も行った。(4)は「文法化」理論のもとに行ったシンポジウムで,(1)(4)の成果は,来年度に論文集の形で出版する予定である。 (3)は,「準体型」から「ノ型」へという名詞節の歴史的変化を,「コト型」との対比の中で示したものである。(4)ではこれを承け,方言における準体助詞についての言及も行った。(5)は(2)をまとめたもので,「父の死がジョンを悲しませた」のようなタイプの文を「原因主語他動文」と呼び,その歴史について考察を行った。古代語に見られる若干の例を紹介し,近代の欧文翻訳において発達する様相について示した。(6)は,西田隆政氏・岡崎友子氏との座談会形式による学界展望である。近年の日本語文法史研究の動向と将来の課題について述べた。
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Research Products
(3 results)