2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17720106
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
山東 功 大阪府立大学, 人間社会学部, 講師 (10326241)
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Keywords | 日本語学史 / 学校文法 / 国語施策 / 文典 / 国語教育史 / 国語問題 / 時枝誠記 / 文法教育 |
Research Abstract |
教育目的からなされた学校文法という文法研究の特質については、教科書をめぐっての教育思想史的背景や教育機関でのカリキュラムのみならず、当時の中心的な文法学説の影響、さらには文部省の国語施策との関係といった観点から広く捉えることで、逆に、なぜ今日に至るまで多くの問題がはらむ学校文法が温存されているのかという点が顕在化すると考えられる。本研究は今日「学校文法=橋本文法」という図式で思考停止がなされている、学校文法そのものの成立を徹底的に調査する必要があるという問題提起から、国語教育史的枠組みとは異なった観点として、国語施策から見た学校文法成立史についての考察を行った。 本年度は、方法論的考察として学校文法成立史研究の方向性と、その課題について整理を行い、昨今の「国語」「日本語」論のはらむ問題点を指摘する形で検討を行った。具体的には、国語構築の諸要件としての「国語学」「国語教育」「国語施策」の枠組みの中で、「国語」の中心性と周辺性との関係において「文法」が定置ざれている点を「学校国文法成立史研究序説」(『言語文化学研究』2)において言及した。 また、明治・大正期文語文法教科書の文献学的調査として、山梨大学名誉教授鈴木一彦氏旧蔵書ならびに東京学芸大学名誉教授永野賢氏旧蔵書の文法喜群約800点について、書誌的調査を行った。
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Research Products
(2 results)