2006 Fiscal Year Annual Research Report
国語辞典における多義語の意味レベルの使用実態と意味構造の解明
Project/Area Number |
17720109
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Research Institution | The National Institute for Japanese Language |
Principal Investigator |
柏野 和佳子 独立行政法人国立国語研究所, 研究開発部門, 研究員 (50311147)
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Keywords | 多義語 / 国語辞典 / 釈義 / 用例 |
Research Abstract |
【成果概要】(1)動詞100語,形容詞24語,名詞22語について,市販の国語辞典の記述を比較した。『岩波国語辞典』第六版(岩波書店),『新明解国語辞典』第六版(三省堂),『新選国語辞典』第八版(小学館),『明鏡国語辞典』(大修館書店)を用いた。特に,動詞100語の辞典間の差異を分析し,『明鏡』の区分の多さや,『岩国』のまとめあげる階層化を定量的に確認した。また,《得る》や《進む》を例に,釈義と用例を個別に比較し,区分の認定,用例の分類,比喩の扱い等における問題点を明らかにした。 (2)『岩波国語辞典』の編者である水谷静夫氏に,辞書編纂法についての聞き書き調査を行っていたものを,文部科学省科学研究費特定領域研究「日本語コーパス」辞書編集班の研究分担者の丸山直子氏に引き継ぎ,共に,成果報告書としてまとめた。 【研究成果報告】東京女子大学mogの会研究会において,7月と11月に口頭発表したほか,下記の成果報告を行った。 柏野和佳子「国語辞典における多義語の意味区分の比較」『人工知能学会第2種研究会 ことば工学研究会資料』SIG-LSE-A601-4,p.37-43,2006年8月 柏野和佳子「国語辞典における多義語の意味記述の比較」『言語処理学会第13回年次大会発表論文集』,p.863-866,2007年3月 (編集)特定領域研究「日本語コーパス」平成18年度研究成果報告書『辞書編纂談義-水谷静夫先生が語る-』(全96ページ),2007年3月 【受賞】人工知能学会2006年度研究会優秀賞 SIG-LSE-A601-4(8/5)[国語辞典における多義語の意味区分の比較]
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