2006 Fiscal Year Annual Research Report
19世紀オスマン帝国における中央ー辺境関係の研究-司法制度を中心に
Project/Area Number |
17720173
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
秋葉 淳 千葉大学, 文学部, 助教授 (00375601)
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Keywords | 東洋史 / 中東地域研究 / オスマン帝国 / イスラーム / 司法制度 |
Research Abstract |
5月14日、第6回アジア中東学会連合大会(於東京外国語大学)にて報告('I Don't Read or Write' : Life Histories of the Lower Employees at the Ottoman Seyhulislam's Office)を行い、末期オスマン帝国の裁判機構の下級吏員に着目して中央・地方関係の再編を考察した。 6月11-16日、第2回世界中東学会大会(於アンマン)に参加して報告(Judicial Reforms in the Ottoman Borderlands)を行い、末期オスマン帝国による辺境地域の統合過程を裁判官の任命に着目して分析した。 1月13、14日、国際ワークショップ「19世紀中東・バルカンへの新しいアプローチ-オスマン帝国における近代国家の形成」(於千葉大学)にて報告(Administration of Justice in the Ottoman Arab Frontiers)し、リビアとイエメンにおけるオスマン帝国の司法行政を政策決定過程に注目して分析した。 2月27日〜3月8日、トルコ・イスタンブル(2/27〜28、3/5〜7)及びリビア・トリポリ(2/28〜3/5)に出張し、トルコでは、総理府オスマン文書館及びイスタンブル・ムフティー局附属文書館にてオスマン帝国末期の中央-辺境関係に関係する文書資料を調査、収集し、リビアでは、国立歴史文書館でオスマン帝国支配期に関する文書資料の所蔵状況を調査した。また、リビア歴史研究ジハード・センターを訪問し、研究者と意見交換を行った。 3月刊行の共著所収"Preliminaries to a Comparative History of the Russian and Ottoman Empires"では、19世紀以降のオスマン帝国とロシア帝国との比較の可能性を論じた。 また、ムフティー局附属文書館所蔵の資料から、オスマン帝国末期イスラーム法廷裁判官のデータベースの基礎部分を作成した。
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Research Products
(1 results)