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2006 Fiscal Year Annual Research Report

古代中央アジアにおける仏教文化の年代と伝播経路に関する研究

Research Project

Project/Area Number 17720181
Research InstitutionIndependent Administrative Institution National Institutes for Cultural Heritage Tokyo National Research Institute for Cultural Properties

Principal Investigator

岩井 俊平  独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所, 文化遺産国際協力センター, 特別研究員 (10392549)

Keywords中央アジア考古学 / 西トルキスタン / 仏教文化 / 仏教伝播経路 / 仏教遺跡 / バーミヤーン
Research Abstract

本研究の目的は、中央アジアにおける仏教文化の時期と伝播経路を明らかにすることである。平成17年度の研究において、すでに出土遺物や遺構のデータを集成し、遺跡の時期を特定するデータをそろえることができた。今年度は、これらのデータを総括し、これまで研究代表者が行ってきた土器の編年について、新たなデータを加えることができた。それは、創価大学のダルヴェルジン・テパ(ウズベキスタン)出土資料の放射性炭素年代測定であり、これによって、一部クシャーン朝期とされてきた土器の年代が4世紀後半にまで下がることが確認され、研究代表者の年代観を証明することができた。それに従えば、一部の仏教遺跡は、5世紀まで継続せず、4世紀後半で廃絶することとなる。
さらに、バーミヤーン遺跡の壁画に見られる諸要素を検討して東トルキスタンのキジル石窟壁画や敦煌壁画と比較し、バーミヤーン壁画の古い要素は、すでに東トルキスタン地域に存在していたものであり、アフガニスタンの7世紀以降の仏教に、中国の要素が非常に多く含まれていることも明らかにした。
また、現地タジキスタンに赴き、ワフシュ川、カフィルニガン川流域の遺跡および6〜8世紀に発展し、世界史上重要な役割を果たしたソグド地域の諸遺跡を見学して、その出土遺物を調査した。
これらの調査から、西トルキスタンの仏教遺跡は1〜4世紀に属するものと、6〜8世紀に属するものとに二分されることが明らかとなり、さらに後半の時期に属する仏教遺跡については、中国西域からの文化的影響を無視することができないということが判明した。これは、6〜8世紀の中央アジア(特に西トルキスタン)仏教のあり方に関するこれまでの観念に変更を迫るものであると考えられる。

  • Research Products

    (2 results)

All 2007 2006

All Journal Article (1 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] アフガニスタンおよび周辺地域の仏教寺院の変遷2006

    • Author(s)
      岩井 俊平
    • Journal Title

      佛教藝術 289

      Pages: 100-112

  • [Book] Mural Paintings of the Silk Road : Cultural Exchanges between East and West, Proceedings of the 29th Annual International Symposium on the Conservation and Restoration of Cultural Property, National Research Institute for Cultural Properties, Tokyo, January 20062007

    • Author(s)
      Shumpei IWAI
    • Total Pages
      193
    • Publisher
      Archetype Publications (UK)

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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