2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17720221
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
吉田 道代 摂南大学, 外国語学部, 講師 (40368395)
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Keywords | 沖縄 / 岐阜 / 女性 / 出稼ぎ |
Research Abstract |
本年度の目標は、前年度の調査の結果を2006年7月3-7日にオーストラリア・ブリスベン市で開催されるIGU(国際地理学会)大会で発表して労働移民研究分野の研究者と意見交換をすること、沖縄県および岐阜県での現地調査で沖縄県出身の若年女性の出稼ぎの要因と現状を探ることであった。 IGU大会では、沖縄県から県外への出稼ぎの送り出しのシステムについて発表を行った。学会参加者からは、沖縄県出身者の県外での出稼ぎ労働と日系ブラジル人の日本での労働との類似性が指摘され、沖縄県からの国内の出稼ぎ労働と外国からの日本での出稼ぎ労働の比較を今後研究課題に加えていくことになった。こうした比較は、出稼ぎが起こる要因や雇用形態についての沖縄の固有性をより明らかにしていく役に立つと考えられる。沖縄県での現地調査は2007年2月20日から23日にかけて那覇市を中心に行い、最新の統計資料等を収集するとともに、那覇公共職業安定所での職安職員への聞き取り調査をした。現地の調査では、高校新卒の女性が県外短大で学業を修めながら工場で働く「進学就職」が沖縄の若年女性の出稼ぎの形態の一つであることが確認でき、これについての詳しいデータの収集を試みた。しかしながら職業安定所での聞き取りでは「進学就職」についての情報がほとんど得られなかったので、「進学就職」に関するデータ収集は来年度の調査で行うこととする。また、出稼ぎについての受け入れ側の要因を考察するためのデータ収集については、本年度は岐阜県での現地調査を行うことができなかったため、これに関しても翌年度の課題とする。
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