2005 Fiscal Year Annual Research Report
明治期行政法令制定過程に於ける行政法上の基礎概念の受容
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17730020
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
松戸 浩 広島大学, 大学院社会科学研究科, 助教授 (30292189)
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Keywords | 行政法 / 立法過程 / 約定史 / 法治主義 |
Research Abstract |
本年度は明治期行政法令制定に関する従来の研究及び史料状況を把握することに努めた。 イ.本年度の研究の主眼は史料収集である。本学に所蔵されていない史料の把握及び収集を行なった。単行本に関しては本年度収集分に就いては借り出しが可能なものが多かったので、他大学等からの現物貸借・複写を精力的に行なった。 ロ.しかし所在の把握できない図書や貸出不可の図書も少なからず存在した。これに就いては、国立国会図書館所蔵「明治期刊行図書マイクロ版集成」行政法編を購入することにより網羅的に収集することが出来た。しかし予算の関係から同憲法編を購入することが出来なかったので、憲法・国法学関係の図書に関しては本研究にとって必要であるにも拘らず未収集のものが少なからず残存している。これに就いては今後個別的に収集していく。 ハ.関係するドイツの文献に就いては主要なものの収集を終えた。今後随時必要なものの収集を行なっていくと共に、我国文献との比較対照を行なう。その際には特定の諸概念の我国学説に於ける受容過程を中心に検討を進めていく。 ニ.以上の史料収集と並行して、史料の分析を行なった。本年度は本学の所蔵書籍を中心とした分析を行なった。二次研究を通覧すると共に、一次史料としては、本学にほぼ全巻揃っている法規分類大全や秘書類纂の法制部分の分析を行なっている。 以上の研究作業を踏まえて、来年度は学説に於ける諸概念の受容定着過程の検討と立法過程の検討の二つを柱として、史料の分析を中心に行なう。また史料収集の面では、国学院大学所蔵の梧陰文庫の閲覧分析を中心に進めることにより立法過程の検討を進めていくと共に、これと併せて遠方では入手できなかった史料の所蔵先直接訪問による入手に努めていく。
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Research Products
(3 results)