2006 Fiscal Year Annual Research Report
事業者による環境管理システムの構築と環境規制上の優遇措置に関する法政策研究
Project/Area Number |
17730021
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
奥 真美 首都大学東京, 都市教養学部, 教授 (30304968)
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Keywords | 環境マネジメントシステム / 環境政策手法 / 規制上の優遇措置 / 環境規制 / 環境報告書 |
Research Abstract |
環境マネジメントシステム(EMS)の政策手法としての位置づけ、他の政策手法との関連性や相互補完性について整理した。さらに、環境規制においてEMSが果たしうる役割や機能を検討するために、ISO14001、EUのEMAS、我が国のエコアクション21というEMS規格が、事業者による環境パフォーマンス等の向上に実際につながっているのか否かを、イギリスやEUの研究成果等を踏まえて分析した。さらに、EUのEMAS IIの内容を検討した。 その結果、ISO14001やEUのEMASという外部検証をともなうEMSがある場合のほうが、ない場合に比べ、記録・情報活用・施設維持管理・訓練・報告といった手続面において高いパフォーマンスの維持につながっていることが明らかになった。一方、環境関連事故・法令遵守・苦情・起訴といった側面では、EMSがある場合もない場合も差はみられなかった。さらに、EMS導入事業者のほうがそうでない事業者よりもパフォーマンスの向上は早くなされ、その傾向はISO14001よりもEMASのほうが強くみられたという結果も出ている。 今後は、とりわけ環境規制上の優遇措置を講じる際の前提条件として、事業者によるEMS規格の認証取得を位置づける場合に、当該EMS規格に求められる要素(たとえば、環境報告書の作成・公表義務づけと第三者認証を位置づけるかどうかなど)を見極めるとともに、環境規制の実効性確保に資するEMS規格のあり方を検討していく。
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