2005 Fiscal Year Annual Research Report
米軍再編・米国朝鮮半島政策が日米・韓米同盟に与える影響と日本の東アジア外交
Project/Area Number |
17730123
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Research Institution | Kobe College |
Principal Investigator |
泉川 泰博 神戸女学院大学, 文学部, 助教授 (60352449)
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Keywords | 同盟 / 日米関係 / 米韓関係 / 米軍再編 / 北東アジア / 安全保障 / 東アジア / 国際関係 |
Research Abstract |
本年は研究初年度ということから、情報を収集することに専念した。まず、8月には東京を拠点として、米軍再編、特に日本と韓国における米軍再編についての国内外の学術研究を入手し、研究の枠組みを確定することを主眼として活動した。生憎、突然の衆議院総選挙と重なったため、国会議員などへの聞き取り調査は予定どおりには実施できなかったが、類似の研究している知識人、防衛関係の実務者などから貴重なインプットを得ることができた。こうして得た情報は、筆者が携わった2006年3月に外務省などに提出された日米安全保障資料集にも反映された。 その後、2月から3月の学校休業中には、ワシントンDC、東京、ソウルを訪問し、日米韓の政府関係者や、シンクタンクの研究員、そして学者などから話を伺う多くの機会が得られた。ワシントンDCでは、国家安全保障委員会のアジア政策担当者をはじめ、様々な専門家と話をすることができた。同地での調査から得た知識をさらに活かし、ソウルにおいては政府系のシンクタンクや、米国大使館の政治担当官、学者などと意見交換することができた。これらの活動によって、研究の理論的枠組みの確定と情報収集という、初年度の目標はほぼ達成された。 上記のとおり、本年度の主目標は情報の収集であり、成果の発表は18年度の課題となるが、本年度においても、学術研究会などで発表することによって、フィードバックを得ることもできた。まず7月には同志社大学のアメリカ研究科において、11月には神戸大学の日本政治外交史研究会で、進行中の研究に関して発表した。また、ワシントンDCにおいては、共和党系の有力シンクタンクであるヘリテージ財団において、ラウンドテーブルを開き、意見交換をすることができた。平成18年度には、さらに大きな学会(アジア政経学会およびInternational Political Science Association)での発表が決まっており、これらを経て、学術論文の執筆につなげて行きたいと考える。
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