2005 Fiscal Year Annual Research Report
空間統計学や地理情報システムを応用した集積の経済・不経済の測定
Project/Area Number |
17730143
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
山鹿 久木 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 講師 (50334032)
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Keywords | リスク / 地価形成 / 危険回避行動 / 防災政策 / ヘドニックアプローチ / 犯罪発生率 / GIS / 空間統計学 |
Research Abstract |
都市(東京都)における集積の経済・不経済を計測するに当たって、(1)インフラの整備状況、(2)住宅の構造別分布、(3)個票データによる業種別の企業の立地行動の分析、(4)都市計画・都市開発に関する規制の状況の4つの点についてGISを活用し空間データベースを構築し、このデータベースを用いて、空間統計学の手法を適用した計量経済学分析を行うことが本研究の目的である。 平成17年度では、最初に上記のデータベースの作成を行った。主要な作業は、地域の空間情報をデジタル化し、東京都の町丁目ごとの地域データベースを作成した。具体的には、インフラの整備状況を表すデータ、建物種類の立地割合を表すポリゴンデータ、外部経済・不経済を及ぼす可能性のある建物の立地状況を示すポイントデータ、居住環境に影響をあたえる可能性のある指標などのデジタル化である。インフラの整備状況や、人口分布、世帯分布といったデータは、国勢調査のデータが使える。これらを町丁目を基準にして、地図データとマッチングさせることにより、GIS上に表示が可能になる。さらに、居住環境に影響を与える可能性のある指標としてデータベース化したものは、町丁目単位の実効容積率などの都市計画指標、自然災害危険度や地域犯罪発生割合などのデータを、ミクロレベルでデジタル化し、GISソフトウエアで利用可能なデータベースにした。その後、これらの指標を用いて、都市の外部経済、外部不経済を計測するために、ヘドニック・アプローチを用いた分析を行う。このため、公示地価、住宅価格、賃料といった個票データを収集し、町丁目別の地域環境データベースと重ね合わせ、空間計量経済分析が行えるようにデータベースのマッチングを行った。これらのデータベースを用いた分析を平成18年度以降において行う予定である。
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Research Products
(2 results)