2006 Fiscal Year Annual Research Report
旧ソ連・中東欧諸国における企業金融メカニズムの分析-自己金融比率が高いのは何故か
Project/Area Number |
17730157
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
杉浦 史和 一橋大学, 経済研究所, 講師 (60377041)
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Keywords | 企業金融 / 移行経済 / ロシア:ハンガリー:カザフスタン / 国際情報交換 |
Research Abstract |
本プロジェクト二年目である平成18年度は、第一に、移行経済諸国の企業金融に関する国際比較の充実、および第二にロシアにおける企業金融メカニズムの実証分析を実施した。具体的には、以下の通り。 前者については、平成18年度までのサーベイ調査をふまえて、移行経済諸国の企業金融に関する国際比較を充実させた。これは2007年3月にPalgrave Macmillan社より出版されたCorporate Restructuring and Governance in Transition Economiesに所収の論文で移行経済諸国における企業金融問題をロシア、中東欧諸国、旧ソ連諸国といった国々の多様な様相の比較検討によって論じた。 研究成果の第二は、2005年上半期にロシアで実施した800社を超える企業アンケート調査結果の実証分析の拡充である。具体的には、2006年4月にロシア側研究パートナーである国立大学高等経済院(Higher School of Economics)主催の国際ワークショップでの報告、および2006年9月に英国ブライトン市で開催された欧州比較経済学会世界大会における報告である。これらは,一橋大学経済研究所より論文集として出版されたほか、この間、積極的な意見交換を経て、論文の改稿に努め『経済研究』誌上で「ロシア企業の資金調達行動」と題する論文として発表された。
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