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2005 Fiscal Year Annual Research Report

証券取引所における価格クラスタリングに関する分析

Research Project

Project/Area Number 17730202
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

太田 亘  名古屋大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (20293681)

Keywords価格クラスタリング / ティックデータ / 東京証券取引所 / 取引価格
Research Abstract

価格クラスタリングとは、取引価格の末尾が0や5になりやすい傾向のことを指す。本研究では、東京証券取引所において、どのように価格クラスタリングが発生しているかを分析することを目的としている。分析対象とするデータは、個別の約定および気配を含むティックデータである。まずティックデータを加工するプログラムを作成し、データ分析の準備をした。次にデータ全体に対する実証分析の予備分析として、特定の銘柄・特定の時期について、価格クラスタリングがどのように発生するかについて、その特徴を調べた。また、価格クラスタリングが1日のうちどの時間帯でより発生しやすいかを分析した。その結果、1日の取引開始時に価格クラスタリングの程度が高く、その後30分から1時間の間に価格クラスタリングの程度が逓減し、後は取引終了時まで価格クラスタリングの程度が安定的に推移することがわかった。取引価格の変動は取引開始直後に高いことが知られており、これは投資家間の情報の非対称性により発生すると考えられている。この時間帯に価格クラスタリングの程度が高いことは、交渉仮説と整合的であるとともに、価格クラスタリングが取引所の価格発見機能と密接に結びついていることを示唆している。また取引開始後1時間を経過しても価格クラスタリングが観察されるため、取引メカニズムまたは取引費用が価格クラスタリングに影響を与えている可能性がある。今後は、取引開始から1時間以内の取引とそれ以後の取引を区別し、分析を進めていく予定である。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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