2005 Fiscal Year Annual Research Report
取引コストの視点による情報通信技術が企業経営に及ぼす影響についての技術経営論研究
Project/Area Number |
17730229
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
遠山 正朗 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (90306390)
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Keywords | 取引コスト / 情報通信技術 / 技術経営論 / 国際研究者交流 / アメリカ:イギリス:ドイツ |
Research Abstract |
本研究は、情報通信技術と取引コストに関する研究を深化させる理論的研究を目的とする。取引コスト理論の研究は国内外で展開されているが、情報通信技術およびその進化を踏まえた経営学的研究は多いわけでなはい。そこで、本研究においては、日、独、英、3ヶ国語の研究を通じて、経営学の立場から情報通信技術と取引コストに関して理論的研究を進める。本研究の目的の達成には、情報通信技術と取引コストに関する複眼的な文献調査が必要になるが、本年度においては、日、英、2ヶ国語の研究を中心に、特に、アメリカにおいては、MASSACHUSETTS INSTITUTE OF TECHNOLOGYから、イギリスにおいては、CRANFIELD UNIVERSITYから協力を得て進めた。こうして得られた知見で重要であるのは、情報通信技術の介在する取引について、従来、取引コストが低くなる側面を指してきたが情報通信技術が及ぼす影響はそこにとどまらず、コストが低くなる側面と高くなる側面との双方を含んでいるということである。さらに、取引コスト理論における効率性判定基準が、取引コストのみならず生産コストも含んでいるということを前面に押し出す時、生産コストについても、コストが低くなる側面と高くなる側面との双方を含んでいるということは、併せて重要である。こうした研究の成果の一部は、平成18年7月に開催される国際会議である、INTERNATIONAL CONFERENCE ON BUSINESS AND INFORMATIONにおいて、"A TRANSACTION COST APPROACH TO INTER-FIRM RELATIONSHIPS FROM THE PERSPECTIVE OF MODULARIZATION : BASED ON INTERNET SUPPORT FOR TRANSACTION RELATIONSHIPS"というテーマでアクセプトされている。
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