2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17730241
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
金 泰旭 広島市立大学, 国際学部, 助教授 (90364108)
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Keywords | 大学発ベンチャー / マーケティング戦略 / TLO / 比較研究 / 中核技術 / イノベーション |
Research Abstract |
大学発ベンチャーの日韓比較というテーマで取り組んでいる本研究の2年目において研究代表者である金泰旭は一年目の研究対象である韓国や日本の大学発ベンチャー企業の創業以来の成長・発展プロセスに関して綿密な追跡調査を行った。数度に渡り、韓国や日本のさまざまな地域の大学発ベンチャー企業を訪問、インタビュー調査することによって両国の異なるベンチャー支援制度、関係機関とのネットワーク、国の中小企業およびベンチャー企業の支援体制の変遷について具体的に調べた。 2年目の研究成果としてはまず、文部科学省受託研究である吉田学園プロジェクト「専修大学の高度専門化プロジェクトST(スポーツトレーナー育成)」の成果物として出している「サービス産業におけるマネジメント教本」があげられる。大学発ベンチャー企業の大きな課題としてマーケティング能力がしばしば論じられる。つまり、発明や特許の段階からマーケットインし、顧客に認識されるまでの一連の過程のなかで生き残れる会社はごく僅かなのである。大学発ベンチャーにとって資金不足、マーケティング能力不足、人材確保の難しさなどは生まれつきの課題かもしれない。その根本的な問題であるマーケティングの本質的な問題に迫るべく上述した研究に取り組んだ。 また、2005年度のマークエニー社に続き、韓国の代表的な大学発ベンチャーであるHUMAX社とSNU Precision社、マクロジェン社に関する集中インタビュー調査を行い、事例分析としてまとめた。韓国の大学発ベンチャー企業の特徴と成長発展プロセスに関しては近々中央経済社の「大学初ベンチャー企業の日韓比較」という書籍として出版される予定である。 2007年度においては3年間の研究調査の総合的まとめを行いたいと思っている。出版に向けての最終原稿整理と追加調査、確認作業に追われる年になると思うが、有終の美を飾りたいと思っている。
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Research Products
(2 results)