• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2006 Fiscal Year Annual Research Report

高年齢者雇用と人的資源管理システム:エイジフリー社会の実現に向けた探索的研究

Research Project

Project/Area Number 17730244
Research InstitutionKeiai University

Principal Investigator

高木 朋代  敬愛大学, 経済学部, 専任講師 (20383367)

Keywordsエイジフリー社会 / 高年齢者雇用 / 人的資源管理 / キャリア管理・能力開発 / 雇用継続・転職 / 国際比較
Research Abstract

本研究の目的は、持続的な高年齢者雇用に必要な企業の人的資源管理システムについて検討することにある。本年度は高年齢者の就業意識に着目し、その特徴を考察した上で、雇用とともに引退プロセスに焦点を当て分析を行った。
これまで高年齢者の雇用問題の議論は、いかに雇用を促進するかが中心であった。しかし企業は人々の要請に応じていく社会的存在であると同時に、利潤を追求する経済組織なのであり、それゆえ法改正や制度設計が行われようとも、企業は必要人材と判定した高齢従業員を選抜し限定的に雇用継続をしたいというインセンティブを持つ。よって高年齢者の雇用は雇用継続・不雇用継続の選抜が暗黙的に前提となるのであり、雇用のマネジメントは引退のマネジメントと表裏一体を成している。
日本の高年齢者は他国に比して職場での協力体制や経営理念を重要視し、組織との一体感が強く、こうした就業意識は、従来企業での雇用継続希望率を高めている。しかし上述のとおり、その一部が他社へ転職もしくは引退していくことがやむを得ず望まれる。この時、雇用継続者の選抜に伴う摩擦回避の一助となるのが、雇用される可能性について自ら気づかせる人事管理のプロセスである。比較的円滑に雇用を行っている企業では、雇用継続の場合は自分で雇用・不雇用の判定を行う「自己選別」によって、転職の場合は非自発から自発への「すりかえ合意」によって、当初は想定していなかった選択肢を、最終的にはあたかも自分で選んだかのように納得し受け入れる摩擦回避のマネジメントが実現されていた。
これらの背後にある「なんとなく知らせる仕組み」は、長期にわたる一貫した人事管理の下で、計画的な人事異動・ジョブローテーションや、職業人生の全体を見越したキャリアセミナーやカウンセリングが行われることによって成立している。その土台となっているのは、日本企業の本来的特徴である、長期的視点に基づく安定的な雇用関係であると考えられる。

  • Research Products

    (4 results)

All 2007 2006 Other

All Journal Article (3 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 短日・短時間勤務による高年齢者雇用拡大の可能性2007

    • Author(s)
      高木 朋代
    • Journal Title

      高齢者の雇用継続の実態に関する調査研究報告書(独立行政法人 労働政策研究・研修機構)

  • [Journal Article] 高年齢者と転職 : 成功者のキャリア特性分析2006

    • Author(s)
      高木 朋代
    • Journal Title

      敬愛大学研究論集 第70号

  • [Journal Article] 高年齢者の雇用と引退のマネジメシト : 自己選別とすりかえ合意による摩擦の回避

    • Author(s)
      高木 朋代
    • Journal Title

      組織科学、審査中

  • [Book] 高年齢者再雇用のマネジメント : 雇用され続ける能力の育成と活用

    • Author(s)
      高木 朋代
    • Publisher
      日本経済新聞出版社(仮題/2007年10月予定)

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi