2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17730245
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Research Institution | Edogawa University |
Principal Investigator |
安田 英土 江戸川大学, 社会学部, 助教授 (40327242)
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Keywords | 研究開発国際化 / 海外研究開発活動 / グローバルイノベーションネットワーク / アジアのR&D / 東アジア共同体 / 東アジア共同研究プログラム |
Research Abstract |
研究計画の初年度にあたる平成17年度は、日本企業における海外R&D活動の分析用データを充実するための基礎的データの収集と、平成18年度に取り組むべき分析の視角を明確化するための予備的な分析への取り組みに重点を置いた活動を行った。 平成17年度に収集したデータの一部については、本研究計画の発端ともなった「日本企業における研究開発のグローバル化」(平成15〜16年度若手研究(B)課題番号15730193)で構築したデータ・ベースに結合した。この結果、新たなデータ・ベースは日本企業の海外R&D拠点の時系列的な変遷を辿る事ができるとともに、各社の財務データと上記科学研究補助金研究課題で実施した日本企業本社に対するR&D活動の国際化に関するアンケート調査データ、特許出願/取得データがリンクされた形となり、日本企業における国際的なR&D活動を立体的に捉えることが可能な構造となった。さらに、平成17年度に実施した海外R & D拠点に対するアンケート調査結果を結合させることによって、日本企業の国際的なR&D活動の全体構造を把握できるデータ・ベースとなることが期待される。 平成17年度に行った予備的分析の成果としては、アジア地域における日本企業の海外R&D活動が活発化し、域内(太平洋・中東地域も含め)のR&Dセンターとして、日本国内のR&D活動を補完する役割を担う活動へ進展しつつあることを見出した。また、昨今議論が高まりつつある「アジア共同体」構想に関連し、日本企業のアジア域内R&D拠点が、アジア域内共同R&D活動の中で、重要な役割を果たしうることを具体的なデータに基づいて明らかにし、研究成果として外部発表も行った。
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