2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17730277
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
清水 泰洋 神戸大学, 大学院経営学研究科, 助教授 (80324903)
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Keywords | 会計史 / 無形資産 / アメリカ |
Research Abstract |
本年度は無形資産会計の変遷に関する研究について,最初の年度であり基礎研究の年度であると位置づけている。具体的にはこれまでに行ってきた研究の再確認を行うと同時に,今後の歴史的アプローチを採用する上での方法論の研究を行った。 会計史研究において,研究者自身の方法論を明らかにすることが求められるようになって久しいが,方法論の問題は我が国においてはそれほど明確には意識されていなかった。そこで諸外国,特にコモンウェルス諸国を中心として議論が活発となっている問題についてレビューを行った。 そこで明らかになったのは,会計史における研究方法が,アプローチとして新古典派経済学に依拠する古典派が主流を占めてきたが,近年これに対する批判として新たな批判的研究が数を増加させているということであった。批判的研究の中でも,マルクス主義に基づいた労働過程説,そしてフーコーの研究に基づいたフーコディアンと呼ばれる研究者による研究が強い影響力を持つと同時に,互いに批判を繰り広げていることが明らかとなった。現在求められているのは多様な方法の併存であり,他者の研究を受け入れることである。同時に,自身の研究について,そのよってたつ方法論を明確にすることが求められていることが主張される。
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Research Products
(2 results)