2006 Fiscal Year Annual Research Report
ミクロとマクロの原価改善システムにおける管理会計情報の有用性に関する実証研究
Project/Area Number |
17730286
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
菅本 栄造 中央大学, 商学部, 助教授 (40297073)
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Keywords | 原価改善システム / 動機づけ / マネジメント・コントロール / ミニ・プロフィットセンター / 管理会計システムの運用 / オープンブック・マネジメント |
Research Abstract |
前年度では、第一に、ミクロとマクロの原価改善システムを構築していくという、より大きな研究の一部として、ミニ・プロフィットセンター(MPC)制度についての事例研究を実施し、その成果の一部を発表した。第二に、上記の研究課題と密接に関連する内外の著書、論文を網羅的に収集し、文献研究を行った。こうした研究を踏まえ、本年度では、主として次の二つの点で当該研究を拡充した。 まず、管理会計システムの運用方法の観点から、MPCと親和性が高く、しかもこれまで直接的に取り上げ、られることの少なかったように思われるオープンブック・マネジメント(OBM)についての文献研究を実施し、その論点を整理したうえで、この経営システムを導入し実践していくうえで解決が図られなければならないであろう諸間題について検討した。というのも、昨今の管理会計領域では、MPCなど各種の原価改善手法が開発されているものの、これらが戦略実行の手段/道具として有効であるためには、適切な管理会計システムを設計するのみならず、適切に管理会計システムを運用することが肝要だからである。さらに、OBMの文献研究に終止するのみならず、次年度の研究を見据えてOBM実施企業のモデルケース1社のパイロット調査も実施した。 第二に、上記の研究と並行させながら、MPC制度以外の原価改善手法(TOCなど)について予備的矢文献研究を実施した。このTOCは、ボトルネックの管理による全体最適化のための原価改善手法であり、日本企業の小集団活動の活性化にとって有益な経営手法であると考える。
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Research Products
(2 results)