2006 Fiscal Year Annual Research Report
介護のリスクマネジメントシステム構築及び危険予知訓練プログラムの開発に関する研究
Project/Area Number |
17730355
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Research Institution | Shukutoku Junior College |
Principal Investigator |
三田寺 裕治 淑徳短期大学, 社会福祉学科, 講師 (50341889)
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Keywords | リスクマネジメント / 介護事故 / インシデント / リスクファクター / アクシデント / 危険予知 |
Research Abstract |
本年度は、介護サービス提供揚面におけるインシデント・アクシデント発生状況及び関連要因等を明らかにするために、認知症高齢者グループホーム及び介護保険施設においてインシデント・アクシデントデータを収集した。収集対象施設は、認知症高齢者グループホーム17施設、介護保険施設23施設、合計40施設である。 調査はインシデントあるいはアクシデントを体験した当事者又は発見者に、インシデント・アクシデントレポートを記入してもらう形で行った。インシデント・アクシデントレポートは、短時間で記入できるように、チェック中心のフォーマットを独自に開発した。 介護保険施設におけるインシデント・アクシデントの状況についてみると、発生内容では、「転倒」が最も多く33.5%、次いで「ずり落ち」13.4%、「転落」13.2%、「誤薬・配薬ミス、服薬忘れ」7.2%、「原因のはっきりしない利用者の受傷」6.8%と続いている。発生場面では、「自力歩行中・移動中」が18.0%と最も多く、「ベッドからの離床時」7.9%、「ベッドと車椅子間の移乗中」7.7%となっている。傷害の状況では、「特変なし」が64.1%、「打撲」8.3%、「内出血・あざ」7.9%、「裂傷・皮膚剥離」6.9%となっている。発生場所では、「利用者自室」が35.5%と最も多く、次いで「リビング・ダイニング(ホール)」21.6%となっている。発生後の対応としては、「職員による対応のみ」が87.9%と最も多く、「職員による対応後、受診」は8.0%、「職員による対応後、入院」が0.7%となっている。介護事故に関連する要因のうち、介助者の要因では、「観察・見守り不足」が最も多く、次いで「介助者の予測力の不足」「利用者の行動特性の把握不足」「利用者1の身体状態把握不足」と続いている。 現在もデータ収集を継続しており、最終的な調査結果は次年度に報告する予定である。
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