2006 Fiscal Year Annual Research Report
傾聴、主張、問題解決スキルから成る中学校用集団社会的スキル訓練プログラムの作成
Project/Area Number |
17730403
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
宮前 義和 香川大学, 教育学部, 助教授 (40325329)
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Keywords | 社会的スキル / 社会性 / 教育相談 / 集団 / 中学校 |
Research Abstract |
本研究では、a)傾聴スキル、主張スキル、問題解決スキルから構成される集団社会的スキル訓練(集団SST)プログラムのこれまでの実践を整理すること、b)予防・開発的な対応を学校で実践している教員らとともに研究会を組織して同プログラムをより良いものにすること、c)研究会の検討を経た同プログラムを中学校で実践し、その効果を検討することを目的とした。本年度は、上記のうち、a)及びb)を目的とした。 まず、目的a)に関して、集団SSTと並行して開催された校内研修会の記録等を通じて、集団SSTの導入・実施に伴って教員がどのように影響を受けたのかを検討した。校内研修会での発言内容、集団SSTの活用方法に関する自発的な提案などから、集団SSTと校内研修会の回を重ねるごとに、集団SSTについて教員の理解が深まっていったことがわかった。また、集団SSTを通じて子どもの理解を深め、日頃の対応につなげるといった発言が、校内研修会を重ねるごとに多く見られるようにもなっていった。この結果については、日本行動療法学会でポスター発表をした(宮前義和2006集団社会的スキル訓練に伴う校内研修会の展開-社会的スキル訓練に関する理解の深まりに着目して-日本行動療法学会第32回大会発表論文集,292-293.)。また、これまでに報告されている本邦の集団SSTの運用面に着目し、集団SSTのあり方について考察した論文をまとめた(宮前義和2006本邦の小学校・中学校における集団社会的スキル訓練の運用に関する展望香川大学教育実践総合研究,13,71-82.)。 目的b)については、「予防的教育相談研究会」のメンバー(予防・開発的な対応を学校で実践している教員等)とともに、傾聴スキル、主張スキル、問題解決スキルの集団SST展開案について検討を行った。また、集団SSTの理論的側面の検討も行った。
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