2006 Fiscal Year Annual Research Report
抑うつ気分からの回復に影響を及ぼす気晴らし的活動の効果に関する研究
Project/Area Number |
17730406
|
Research Institution | Saitama Institute of Technology |
Principal Investigator |
友田 貴子 (星野 貴子) 埼玉工業大学, 人間社会学部, 助教授 (00398538)
|
Keywords | 抑うつ気分 / 感情 / 反応スタイル / 気晴らし的活動 / 身体的活動 / 脳波 / 立ち直り / 気分の変化 |
Research Abstract |
【研究1】抑うつ気分からの回復のための対処方略の収集(横断的研究)(平成17年度で終了) 【研究2-1】気分への対処方略の効果測定(横断的研究)(平成18年度で終了) 【研究2-2】気分への対処方略の効果測定(縦断的研究)(平成18年度で終了) 【研究3】気晴らし的活動が抑うつ気分からの回復に与える効果の検討:実験 平成17年度の研究より、実験に使用する刺激(映像)が抑うつ気分を誘発するかどうかの妥当性はすでに確認されている。この研究から、映像刺激の妥当性に関して、実験参加者の性別および不安と抑うつの状態が映像による気分の喚起に影響を及ぼすという結果も得られた。今後実施する実験ではあらかじめ不安と抑うつの尺度により実験参加者の状態を測定した上で、さらに性別も考慮して各実験条件に割り当てる必要がある。この結果は「映像が感情の生起に与える影響について」と題して、2006年9月に日本社会心理学会第47回大会(於東北大学)にて発表を行った。 平成18年度は抑うつ気分の回復に寄与すると予想される活動として、実験で何を使用するかの検討を行った。そのことから統制群を含めた実験条件は3条件に設定され(条件の内容については省略)、実験室および実験器具の整備を行った。脳波についても測定の準備を行った。 【研究4】高校教員の抑うつ気分およびうつ病に関する質問紙調査:調査 高校教員を対象に抑うつ気分の発生およびうつ病に関する質問紙調査を行った。過去1年間で1回でも抑うつ気分を有したことのある教員は26.7%であり、DSM-IV-TR(American Psychiatric Association,2000)の「大うつ病エピソード」の基準に該当する人は16.3%であった。抑うつと関連のある要因として職務上のストレスとソーシャルサポートの満足度の低さが示された。この結果は第71回日本心理学会大会(於東洋大学)にて2007年9月に発表予定である。
|