2005 Fiscal Year Annual Research Report
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17730412
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| Research Institution | Doshisha Women's College of Liberal Arts |
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Principal Investigator |
日下 菜穂子 同志社女子大学, 現代社会学部, 助教授 (70309384)
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| Keywords | うつ病 / 高齢者 / 認知行動療法 / 自動思考 / 家族レジリエンス / QOL |
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| Research Abstract |
(1)地域在住の120人の高齢者を対象にアンケート調査を実施した。使用した尺度はFRI(得津、日下、2005)、日本版BDI-II(小嶋、古川、2003)、健康関連QOL尺度(SF-36v2:福原、鈴鴨、2004)である。結果の分析から、家族レジリエンスは健康状態とともに、高齢期の抑うつ感情に直接的に影響することが明らかとなった。高齢期の抑うつ感情の予防と改善のためには、健康の維持増進とともに家族の関係性の見直しが必要であることが明らとなった。この結果は、平成18年度IFTA World Congress, Reykjavik, Iceland,において発表予定である。
(2)地域在住の250人の高齢者を対象としてアンケート調査を実施した。使用した尺度は、日本版BDI-II、自動思考尺度(ATQ-R、児玉ら1994)、SF-36v2である。健康状態と自動思考および抑うつ症状との関連について検証するために、自動思考の3つの下位尺度とQOLの下位尺度が抑うつ感に与える影響を分析した。女性では、QOLの下位尺度から抑うつ感に対する関連が有意であったが、自動思考の下位尺度から抑うつ感への影響は有意ではなかった。一方、男性は、QOLの下位尺度から抑うつ感に対する有意な係数は得られなかったが、自動思考の下位尺度から抑うつ感に対する関連が有意であった。この結果は、平成18年日本老年社会科学会第48大会(関西学院大学)において発表予定である。
(3)病院精神科を受診する3名の高齢者を対象に10回セッションの認知行動療法を実施し、BDI-II、SF-36v2、ATQ-Rなどのアセスメントを用いて効果測定を行った。高齢者の認知の歪みの修正、および環境調整に焦点づけた認知行動療法の取り組みによって、3名全員に顕著な効果が認められた。この結果は、平成18年日本心理臨床学会(関西大学)において発表予定である。
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