2005 Fiscal Year Annual Research Report
心理的柔軟性に対する非内省的アセスメント・ツールの開発
Project/Area Number |
17730413
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
武藤 崇 立命館大学, 文学部, 助教授 (50340477)
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Keywords | 実験系心理学 / 行動分析学 / アセスメント / 強化スケジュール / 心理的柔軟性 / アクセプタンス / マインドフルネス |
Research Abstract |
本研究では,心理的な柔軟性を査定する非内省的アセスメント・ツールの開発を目的としている。その査定ツールには,実験的行動分析学で研究されている強化スケジュール・パフォーマンス(以下,RSPと呼ぶ)を使用している。具体的には,(1)心理的柔軟性を査定可能な強化スケジュールの同定を行い,(2)大学生を対象に,心理的な柔軟性を査定する質問紙(Acceptance and Action Questionnaire;以下,AAQと呼ぶ)とRSPの相関を検討した。 本研究に関連する報告では,日本行動分析学会第23回年次大会ポスター発表,日本心理学会第69回大会ワークショップ,日本行動療法学会第31回大会ポスター発表で行われた。 特に,日本行動分析学会第23回年次大会ポスター発表では,Hopkinson&Neuringer(2003)を参考に,内省報告によらない簡易な査定ツールを開発するための予備的研究の報告を行った。具体的には,Acceptance and Actionを,VIスケジュールと反応間隔(inter-response time;以下IRTと呼ぶ)を対象にした異反応強化スケジュー(lag schedule)の組合せとして行動的翻訳をし,AAQ得点の高低によるパフォーマンスの差異が存在するかを検討した。その結果,AAQ得点の高低と当該のRSPパフォーマンスの相関は見られた。しかし,参加者個別の評価を検討すると,アセスメント・ツールに採用するには,評価の「目が粗い」状態であり,さらなるRSPの検討が必要であることが示唆された。
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