2005 Fiscal Year Annual Research Report
出産前女性へParentTrainingProgramを適用した予防介入的研究
Project/Area Number |
17730418
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Research Institution | Fukuoka Jo Gakuin University |
Principal Investigator |
坂田 和子 福岡女学院大学, 人間関係学部, 専任講師 (50321344)
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Keywords | Parent Training / 予防介入 / 養育スキル / 出産前女性 / 青年期女性 / 子どもの発達 / 親の発達 / 心理教育 |
Research Abstract |
本年度は、青年期女性を対象に、養育に関する知識と認識の実態を明らかにし、養育に関する心理教育を実践する中でそれらの認識がどのように変化していくかを調査することを目的とした。 実態を把握するために、平成17年7月に予備調査を行い、本調査として10月上旬に女子大学生200名に対して養育に関する知識や認識ついて質問紙調査を行った。質問紙は妊娠や出産に関する知識、子どもの発達と親の発達に関する知識Parent Trainingをいつの時期に実施することが妥当であるかなどで構成され、さらに、対象者が現時点で母親になったと仮定し、子どもとどのような関わりをするかという養育スキルに関する質問を、養育スキル尺度(立元・佐藤・坂田・岡安・佐藤,2001)を用いて測定した。その結果、養育に関する知識や認識に関してはいずれも評価が低く、養育に対する不安が伺え、使用する養育スキルに関しては、「罰」や「制限」を使用しない傾向にあった。 次に、養育に関する心理教育を週に1回、4回を実践した1ヶ月後の平成17年11月に、同対象に同質問紙を調査し、認識の変化について検討した。その結果、養育に関する知識や認識に変化が見られ、少しではあるが評価が上がる傾向にあった。 最後に、心理教育を13回実践した後に、子どもへの見方の変化と心理教育の重要性についての変化、Parent Trainingを実施する時期に関する認識の変化について質問紙調査を行った。その結果、養育に関する心理教育の実践時期については、心理教育を行う前よりも行った後のほうが、より年少の時代に心理教育を受けることをのぞむ傾向が見られた。また、出産の時期については、心理教育後ではより年長の年齢をあげる傾向が見られた。 養育に関する知識や認識の有無が養育の不安に関連していること、しかしながらそれらに関する心理教育を行うと変化があることなどから、養育に関する認識やスキルをポジティブに変化させる可能性として、Parent Trainingの出産前導入について可能性を示した。
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