2005 Fiscal Year Annual Research Report
創造的問題解決を促すデザイン学習プログラムの開発に関する研究
Project/Area Number |
17730489
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
大泉 義一 北海道教育大学, 教育学部旭川校, 助教授 (90374751)
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Keywords | デザイン / 創造的問題解決 / デザイン史 / 縦断カリキュラム研究 / 造形教育センター / 題材開発 / 教材 / 学習プログラム |
Research Abstract |
本研究は,普通教育においてデザインがもつ教育的意義を検討したうえで,児童生徒の発達に即した学習プログラムを開発することが目的である。平成17年度は,以下の事項を遂行した。 1.文献資料の収集と施設設備の整備 関連文献の収集と分析を行った。特に我国の普通教育にはじめてデザインが位置付いた昭和33年学習指導要領改訂前後におけるデザイン教育に関する文献を収集した。またそのためのツールとなるパソコン関連機器の充実を図るとともに,関係研究諸機関等とのコネクションを確立した。 2.我国の初等デザイン教育黎明期に関する基礎的考察 上記文献の分析をとおして,当時の実践・研究において繰り返し用いられていた普通教育としてのデザイン教育のあり方を象徴する「子どものデザイン」という概念と,同時に存在していたデザイン教育批判の言説に着目し比較分析することによって,普通教育の一環として出発したデザイン教育の理念を明らかにするとともに,教育現場への受容過程を把握し,そこに内包される問題点を明らかにした。すなわち,(1)社会・社会状況との接合の困難性,(2)「子ども/大人」という二元論の存在,(3)悪しき題材主義による盲信または指導理念の欠如,の3つである。これらの問題点を克服することのできるデザイン教育の目標概念が必要であるとの知見を得ることができた。 3.デザイン教育の現状に関する情報収集及び意見交換 造形教育センターは昭和30年に発足し,我国の普通教育にデザインを位置付ける中心的役割を担った民間教育研究会であり,現在も活発な研究活動を推進している。当研究会への参加をとおして,特に実践面からデザイン教育の現状に関して情報交換及び意見交換を行ってきた。
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Research Products
(2 results)