2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17730514
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
水内 豊和 富山大学, 人間発達科学部, 講師 (30372478)
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Keywords | 保育 / 統合保育 / インクルージョン / 特別支援教育 / 障害児 |
Research Abstract |
本研究の目的は、障害児と健常児が一緒に保育を受ける統合保育場面で、障害児の発達にふさわしい保育的支援のあり方を実践的に検討することにある。特に担当保育者や職員全体の研修やカンファレンスのあり方(保育者支援・環境支援)、そして障害のある子どもの支援ならびにクラスメートへの障害理解のあり方(本人支援・クラス支援)、という視点から2年計画で行うものである。 今年度は、統合保育現場において、1.障害のある子どもの保育アセスメントの作成、2.個別の保育計画の作成、3.発達や社会性を促進する遊びを基盤とした保育プログラムとその実践について、実際に保育園においてダウン症の子どもを対象に検討を行った。以下に各概要と成果を示す。 1.障害のある子どもの保育アセスメントの検討 忙しくまた障害について専門ではない保育者が、担任する子どもの発達や社会性について、特に保育に必要な情報として簡便にかつ的確に把握できる記入フォームを、保育者の意見などを踏まえて開発した。 2.個別の保育計画作成に関する検討 統合保育を実施する保育所や幼稚園では、障害幼児の個別の保育計画は、どのような内容や形式のものが有効か、また保育計画の立案はどのように行えばよいか、ということについて、保育園における一年間の障害児の保育に関するカンファレンスを企画・主催する中で検討した。 3.障害児の発達や社会性を促進する遊びを基盤とした保育プログラムの検討 ダウン症ならびに自閉的傾向児を対象に、遊びを基盤とした保育プログラムを作成し、クラスメートとのかかわりや相互作用を促進するとともに、対象児の社会性や発達の変容について検討した。 なお、本研究では、その理論的検討のために、統合保育実践で先進的な取り組みをしている、ニュージーランド保育学会への参加ならびにアメリカ合衆国の統合保育実施プリスクールへの視察を行い、実践的検討に際しての大きな示唆を得た。
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Research Products
(1 results)