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2006 Fiscal Year Annual Research Report

注意状態別にみた自閉症者の聴覚入力脳内処理機構の解明

Research Project

Project/Area Number 17730516
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

船曳 康子  京都大学, 医学研究科, 科学技術振興助手 (80378744)

Keywords発達障害 / 自閉症 / 聴覚 / 近赤外線 / 注意
Research Abstract

広汎性発達障害の方からは、呼んでも振り向かないなどの聴覚に対する鈍さがしばしば感じられる反面、音に対して耳を塞ぐ等の過敏性も見受けられる。この相反する性質のメカニズムを知るために、島津製作所の協力の元、多チャンネル近赤外線分光モニター(f-NIRS)を使って、聴覚の脳内処理機構を調べた。発達障害で聴覚過敏を合併する確率は、文献によって様々であるが、耳を塞ぐほどの明らかな聴覚過敏がある方のNIRSの反応は、苦痛な音である場合には、聴覚皮質の酸化ヘモグロビン濃度が著明に上昇していた。同じ人でも、苦痛に感じていない音の場合は、その反応は見られなかった。注意状態別の聴覚皮質の反応であるが、10歳から35歳の対照群15名において、聞くことに注意を向けているときは、聴覚皮質の酸化ヘモグロビン濃度は上昇しているが、注意をそらしてバックグラウンドで聞こえている状態のときは、その反応はほとんど見られなかった。このことより、同じ音が耳から入っても、聴覚皮質の活動度は、注意状態に依存することが分かった。次に、同年齢の発達障害者12名で同様のことを行ったが、同様の反応が見られ、発達障害の方の呼びかけに対する鈍さは、聴覚の経路そのものではなく、注意状態によるものであろうと示唆された。前頭葉の反応も同時に測定していたが、聞き耳をたてると、両側前頭葉の酸化ヘモグロビン濃度が減少するという現象も両群で半数例くらいに見られた。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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