2005 Fiscal Year Annual Research Report
沖縄県における障がい児の学校体育への参加の現状及びその重要性について
Project/Area Number |
17730522
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Research Institution | Okinawa Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
永浜 明子 沖縄県立看護大学, 看護学部, 講師 (70382455)
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Keywords | 障がい / 体育 / 統合体育 / 統合教育 / 運動 / 教育 |
Research Abstract |
【目的】沖縄県内の小中学校において,身体的な障がいのある児童生徒の体育授業への参加の現状について調査を行い,今後の参考資料とすることを目的とした. 【対象と方法】離島を含む沖縄県内の全ての小中学校398校(小学校243校,中学校119校,小中併設学校36校)の学校長宛に無記名式アンケート調査用紙を郵送し,返信をもって研究への参加同意とみなした.調査期間は10月下旬から12月中旬であった. 【結果と考察】アンケート回収数は,小学校186校(回収率66.7%),中学校100校(回収率64.5%)であった.障がいのある児童生徒が在学する学校は,小学校119校(63.9%),中学校56校(56.0%)であった.その内,身体的な障がいのある児童生徒が在学する学校は,小学校48校,中学校19校であり,児童生徒数は小学生76人(10人は重複障がい),中学生23人(1人は重複障がい)であった.また,身体的な障がいのある児童生徒が2人以上在学する学校は,小学校17校,中学校3校であった.小学校において,通常学級在籍の身体的な障がいのある児童は31人(46.9%)であり,重複障がいのある児童10人はすべて特殊学級在籍であった.中学校では,通常学級在籍の生徒は15人(68.1%)であり,重複障がいのある生徒は特殊学級在籍であった.通常学級で体育を受ける児童は,小学校76人中57人(75.0%),中学校23人中21人(91.3%)であり,その回数は週3回から月1回と幅が見られた.体育の内容については「他の児童生徒と全く同じ」から「ほとんど見学」と異なり,通常学級で体育を受けるという概念が教員により違うことが示唆された.自由記述では,"児に合った方法を見つけたい","他の児童生徒と共にさせたいがその方法がわからない"などが挙げられ,統合体育へ積極的であり,その方法を模索していることも明らかとなった.
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