2006 Fiscal Year Annual Research Report
部分群から作られる組合せ構造による有限単純群の研究
Project/Area Number |
17740001
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
千吉良 直紀 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (40292073)
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Keywords | 代数学 / 有限単純群 / 符号 |
Research Abstract |
有限群Gの部分群HをとりG/H上の置換を考えることでGは可移な置換群と考えることが出来る。置換群Gを自己同型群にもつ符号はGを研究するために有効に用いることが出来る。原始的な作用(Hが極大部分群)の置換群について調べた。次の結果を得た。 定理 Gを64次の原始的な作用を持つ置換群とする。Gを自己同型群に含む長さ64の2元体上の自己双対符号が存在するのはG=2^6:A_7またはG=2^6:A_8に限る。 2つの群から得られる符号は同じものである。2^6:A_8が作用する長さ64の自己双対符号は3つあり1つは最小重みが最大の[64,32,12]符号で、これまで知られていなかったものである。残りの2つは[64,32,8]重偶符号で、[64,32,12]符号とneighborと呼ばれる関係になっている。A_8は直交群O^+(6,2)と同型である。直交群の作用する幾何構造を用いて特徴付けることが出来る。 定理 上の[64,32,8]符号はaffine polar graphのmaximum cliqueにより生成される。 符号に対して被覆半径という不変量がある。長さ64の2元体上の符号では12以下であることは知られていたが12になるものが存在するか否かは知られていなかった。上で得た符号のneighborをいくつか考えることにより、被覆半径が12である長さ64の符号を得た。 定理 被覆半径が12である自己双対[64,32,12]符号が存在する。 また、重み12の符号語の個数が異なるさまざまな自己双対[64,32,12]符号を構成した。さらに、256次、512次、960次を除いた1000次以下の原始置換群に対する2元体上の自己双対符号を分類した。
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Research Products
(2 results)