2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17740014
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
加藤 文元 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50294880)
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Keywords | リジッド幾何 / ガロア表現 / p-進デッサン / 軌道体 / p-進一意化 |
Research Abstract |
Mumford軌道体に付随したp-進デッサン(p-adic dessin d' enfants)の構築に向けて、基本的なMumford軌道体の分類問題を研究した。これはPatrick Erik BradleyとHarm Voskuilとの共同作業という形で進めた。その成果は Bradley, P.; Kato, F.; Voskuil, H.: The Classification of p-adic discrete subgroups of PGL(2) という論文として、現在準備を進めている。この論文では本研究で取り上げている幾何的ガロア表現とも関連の深い、離散群の問題が取り上げられ、その分類が完成されるということを目的としている。 この問題に関して、今年度の研究で得られた新しいアイデアは、p-進三角群(p-adic triangle group)という離散群の構成について、対応するMumford軌道体のグラフに『固有部分』『非固有部分』と呼ばれる群の作用を考察する上で非常に重要な概念を発見したことにある。これによって、今まで組み合わせ論的に非常に困難であった軌道体の分類が、飛躍的に楽になった。現在も分類の作業が続けられているが、これらの成果も上記論文にて発表する予定である。
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