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2005 Fiscal Year Annual Research Report

代数曲面上の安定連接層のモジュライとその偏極変化

Research Project

Project/Area Number 17740025
Research InstitutionSophia University

Principal Investigator

山田 紀美子  上智大学, 理工学部数学科, 助手 (70384170)

Keywords代数幾何学 / 複素代数曲面 / 層のモジュライ / 偏極変化 / Thaddeus型フリップ
Research Abstract

Xを複素数体上射影的な非特異曲面、c=(r,c_1,c_2)をZ_<>0>×Pic(X)×Zの元とする。X上の豊富直線束Hを与えると、X上のChern類がcであるH-準安定な連接層の粗モジュライスキームM_H(c)が存在する。相異なる豊富直線束HとH'に対しM_H(c)とM_<H'>(c)は一般に同型ではない。それは、H-準安定であってH'-準安定ではない連接層Eが存在するからである。
事実1.1.上述した通りの層Eに対し次を満たすtorsion-free sheaves F, Gがある。
・次のような形の完全列がある。
0→F→E→G→0.(1)
・FはH'-準安定で、χ(F(lH'))/rank(F)>χ(E(lH'))/rank(E)がlが十分大きい時成り立つ。(逆に、こういうF⊂EがあればEはH'-準安定ではない)
Eの階数が2の時はF, G,分解(1)はEから一意的に定まることが知られているが、Eの階数が一般の場合は一般に複数存在する。このためにM_H(c)とM_<H'>(c)の違いの研究は、階数が一般の場合階数2の場合に比べると多くは知られていない。報告者は階数一般の場合にも、連接層の代わりに「ある適当なdecoration」がついた連接層のモジュライスキームを構成し、そこでは分解(1)の一意性が得られる事が分かった。その結果例えばM_H(c)とM_<H'>(c)を、elementary transformationを用いて自然なblowin-upの列でつなげることができる事が分かる。しかし、全てが「階数2の場合と同様」と言うわけにはいかない。その理由のひとつは「decorationがついた」連接層のコホモロジーに対してSerre双対性が使えない(類似物があるか不明である)ためにコホモロジーの計算が同様に行えないことである。そのため、decorated連接層のモジュライ理論について考察を試みることを行なった。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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