2005 Fiscal Year Annual Research Report
Stein問題において許容性とミニマクス性を併せ持つ推定量の追求
Project/Area Number |
17740049
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
丸山 祐造 東京大学, 空間情報科学研究センター, 助教授 (30304728)
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Keywords | 許容性 / slowly varying function / 統計的決定理論 |
Research Abstract |
多変量球面対称分布の位置母数ベクトルの推定問題において,許容的な推定量の十分条件に関する研究を行った.統計的決定理論の枠組みで扱うための損失関数は二乗損失関数とする.前回の科研費(課題番号14740063)より引き続いて考えているテーマである.許容性の証明において標準的な手法は,Brown-Hwang(1982)が提案した「targetとなるimproperな事前分布に近づくproperな事前分布の列」を用いるものである.しかしこれはある点で打ち切ってサポートを有界とすることにより,proper性を確保しており,取り扱いが難しく議論が複雑になる.前回の科研費では,対数関数を用いた事前分布の列で,サポートが多次元のユークリッド空間全体であり、必要なだけ微分可能なものを提案した。今年度の研究は正則条件の整備が主であった.1)対数関数及び多項式を漸近的性質として拡張したslowly varying function, regularly varying functionを用いて,議論を一般化した.2)前回までは密度関数に二回連続微分可能性を課していたが,今回不等式の評価方法を工夫することにより,一回連続微分可能性だけで十分であることを示した.3)球面対称分布のモーメントに関する制約を弱めた.具体的には前回の議論では,4次モーメントの存在を仮定していたが,3次に弱めた.一般に許容性の主張において,「リスク関数がfiniteであるために必要なモーメント+1」が最低限必要な次数であることが他の問題で広く知られており,その意味で今回の結果はぎりぎりまで次数を落とした点で評価できる.
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Research Products
(2 results)