2005 Fiscal Year Annual Research Report
アレフ数2以上の無限基数上の組合せ論と巨大基数公理
Project/Area Number |
17740053
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
吉信 康夫 名古屋大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (90281063)
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Keywords | Martin's Maximum / Namba forcing / regressive Kurepa trees / tail club guessing sequence / Smirnov compactification |
Research Abstract |
(1)ω_2閉および類似の性質をもつ半順序集合による強制法の効果 このテーマについては従前よりケーニヒ(パリ第7大学)と共同で研究しており、補助の開始とほぼ前後して、ω_2閉な半順序集合による強制法で、強制公理の一種であるマーティンの極大公理を壊すことができることを明らかにした。ω_2閉より強いω_2有向的閉な半順序集合による強制法では同公理を保存すること、またω_2閉な半順序集合による強制法は上記極大公理より弱いω被覆的定常性保存半順序集合に対するマーティンの公理を保存することがすでに知られており、上の結果はこれらと好対照をなす。またこの結果で本質的な役割を果たす難波強制法の変種としてω被覆的でないが共終数の不可算性を保存する強制法の存在が示せることをラーソン(マイアミ大)との研究交流を通して明らかにした。これにより上の二つの強制公理の間の公理についてさらに詳しく調べられること期待できる。 (2)P_κλ構造上の閉非有界推測列 上述のケーニヒはPω_1ω_2上の閉非有界推測列の存在を仮定すると、Pω_1ω_2における反映原理が強い形の反映原理を導くという結果を得ていた。これはフォアマンらの提起した問題に部分的に肯定的な解答を与えている。8月にケーニヒを日本に招いて共同研究を行い、より弱い閉非有界末尾推測列の存在からも同様の帰結が従うこと、またこの末尾推測列の存在は、ωからそれ自身への写像のクラスの支配族の最小濃度がω_2であることに同値であることを明らかにした。 (3)位相空間のコンパクト化に関わる基数不変量 アレフ数2以上の組合せ論を連続濃度との関連から考察する目的で、このテーマについても従前より嘉田(大阪府立大学)、友安(都城高専)と共同で研究しており、ストーンチェックコンパクト化のスミルノフコンパクト化による近似理論には、コンパクト集合族の共終型が本質的な役割を果たすことなど彼らとの交流を通して理解した。
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