2006 Fiscal Year Annual Research Report
アレフ数2以上の無限基数上の組合せ論と巨大基数公理
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17740053
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
吉信 康夫 名古屋大学, 大学院情報科学研究科, 助教授 (90281063)
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Keywords | tail culb guessing / reflection principle / Smirnov compactifications |
Research Abstract |
(1)Pκλ構造上の閉非有界推測列 昨年度に引き続き、ケーニヒ(トロント大)、ラーソン(マイアミ大)らとこのテーマについて研究を行い、Pω_1ω_2上の閉非有界推測列の存在が、ある写像族の支配族の概念を用いて特徴付けられる、という昨年度の成果を拡張して、一般の非可算正則基数κについてのPκ^+上の閉非有界推測列の存在について同様の特徴付けを与えた。また、Pω_1ω_2上の閉非有界推測列の存在のもとでは、Pω_1ω_2上の弱い反映原理と強い反映原理の同値となるという昨年度の成果を拡張して、3以上の任意の自然数nについても、Pω_1ω_2上の閉非有界推測列の存在と連続体仮説のもとで、Pω_1ω_2上の弱い反映原理と強い反映原理が同値となることを示した。これらの成果については、京都大学数理解析研究所研究集会「実数の集合論と反復強制法の相互関係」(平成18年10月)とその報告集において速報的に紹介したほか、上述の2名と共同で論文「Guessing clubs in the generalized club filter」を(昨年度にケーニヒと共同執筆した「Guessing clubs of countable sets」の改訂版として執筆し、現在論文誌に投稿中である。 (2)位相空間のコンパクト化に関わる基数不変量 昨年度に引き続き、特に可分な距離化可視空間Xのストーンチェックコンパクト化を生成するのに必要なスミルノフコンパクト化の最小濃度sa(X)を基数不変量の観点から調べる研究を嘉田(大阪府立大学)、友安(都城高専)と共同で行った。従前の研究で、sa(X)は1でなければ支配数d以上連続濃度c以下となり、sa(X)=dあるいはsa(X)=cとなるような空間Xの例も得られていたが、本年度の研究によってsa(X)=dあるいはsa(X)=cとなるような空間Xの例も得られていたが、本年度の研究によってsa(X)がdとcの中間の濃度をもつような空間Xの存在も集合論の標準的な公理系ZFCと相対的に矛盾であることがわかった。現在、sa(X)の可能な値について引き続き調べている。
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