2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17740084
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
横田 智巳 東京理科大学, 理学部第一部, 講師 (60349826)
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Keywords | 力学系 / 大域的アトラクター / 劣微分作用素 / 適切性 |
Research Abstract |
本研究では,昨年度に引き続き,複素ギンツブルク・ランダウ方程式(以下(CGL)と略記する)に対して力学系的な研究を進めている.本年度は,昨年度の成果である(CGL)の適切性(大域的強解の存在および一意性,初期値に対する連続依存性)についての研究をもとにして,(CGL)の大域的アトラクターの存在に関する研究を行った.(CGL)の大域的アトラクターの存在については,劣微分作用素を用いた抽象定理まで構築することができ,論文として完成しつつある.この成果については,6月にフランスのポワティエ大学で開催された国際会議「AIMS' Sixth International Conference on Dynamical Systems, Differential Equations and Applications」で研究発表を行った.講演後には,座長から今後の研究に役立つと思われる貴重な意見を頂いた.また,10月に京都大学数理解析研究所で開催された研究集会「現象の数理モデルと発展方程式」において,以前から知り合いだったミュンヘン大学のEfendiev教授と本研究についての討論を行う機械があり,(CGL)の大域的アトラクターの次元を解析する上で非常に役に立つ情報が得られた.他方,本研究のもう一つの課題である(CGL)の爆発解の存在については,1998年のZaagによる論文が非常に参考になることがわかり,次年度の研究に役立てる予定である.
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