2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17740102
|
Research Institution | Asahikawa National College of Technology |
Principal Investigator |
石垣 剛 旭川工業高等専門学校, 一般理数科, 助教授 (40312384)
|
Keywords | 光学赤外線天文学 / 三次元分光 / 装置開発 |
Research Abstract |
昨年度のイメージスライサーの試作により明らかになった製作上の課題を解決するために、本年度は製作方法の改善を試みた。具体的には、出射側直角プリズムの取り付けの精度を高めるため、紫外線硬化型接着剤で固定する際に、レーザー光を参照光として入射させること、別の直角プリズムを利用して出射側プリズムの角度を保つことの2点である。 実験室において、出射側プリズムを取り付ける際に参照光をイメージスライサーに入射させるための光学系を構築した。出射側プリズムから出射した参照光は、離して置いたスクリーンにあて、位置を確認できるようにした。角度調整用の直角プリズムの置き方により、出射光の位置を微調整することができる。その結果、出射光の角度のずれは10分角程度以下と改善され、実用に十分な精度を出せることが確認できた。また、こうして製作した試作スライサーについて、He-Neレーザー(波長633nm)での透過率を測定したところ、70%-80%のほぼ目標に近い値が得られた。これにより、目標とする製作精度・性能を達成できる製作方法が確定した。研究の最終年度である次年度には、この方法を用いて、実際の観測に使うためのイメージスライサーを完成させる。 イメージスライサーの開発と並行して、観測計画を策定するために、観測対象の候補の一つである高赤方偏移銀河についての事前調査も進めた。すばる望遠鏡による撮像データから高赤方偏移の輝線銀河を抽出し、その星形成活動や空間分布の輝線強度依存性を明らかにした。
|