2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17740124
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
寺島 雄一 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部高エネルギー天文学研究系, 宇宙航空プロジェクト研究員 (20392813)
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Keywords | 活動的銀河核 / ブラックホール / 超光度X線源 / クエーサー / 降着流 |
Research Abstract |
本毎度は、まずXMMニュートン衛星によるクエーサーの観測データを用い、エディントン比と呼ばれるブラックホール質量で規格化した光度ごとに平均化したスペクトルを作った。その結果、光度の大きいものほどブラックホール近傍から放射される輝線スペクトルの幅が広いことがわかった。今後「すざく」衛星でブラックホール近傍の研究を行う際に、光度の大きいものを選ぶことが有利であることを示した。また、活動的銀河核の進化にも関係している可能性が指摘されている、超光度X線源と呼ばれるブラックホール天体について、M51銀河のチャンドラ衛星によるX線観側データとハッブル宇宙望遠鏡による可視光観側データを用いた研究を行った。その結果これらのブラックホールは、銀河の中で星団中や星団のない場所など様々な環境に存在することがわかった。このことはその形成過程が多様であることを示している。またチャンドラ衛星のデータを用いてNGC 1097銀河中心の低光度ブラックホール降着流の構造と放射過程の研究も行った。 また、「すざく」衛星の観測データを用いた活動銀河核の構造を探る研究を始めた。X線CCD カメラと硬X線検出器のデータを解析し、信頼できる解析を進めるために現状の機器の較正とバックグラウンド差し引きの精度の評価を行った。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Radiatively Inefficient Accretion Flow in the Nucleus of NGC 10972006
Author(s)
Nemmen, R.S., Storchi-Bergmann, Th., Yuan, F., Eracleous, M.C., Terashima, Y., Wilson, A.S.
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Journal Title
Astrophysical Journal (in press)
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[Journal Article] A Search for X-rays from the Long-Duration Microlensing Event MACHO-96-BLG-52005
Author(s)
Maeda, Y., Kubota, A., Kobayashi, Y., Itoh, A., Kunieda, H., Terashima, Y., Tsuboi, Y.
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Journal Title
Astrophysical Journal Letters 631
Pages: 65
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