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2006 Fiscal Year Annual Research Report

一軸応力及び磁場印加による高温超伝導と電荷秩序の競合的共存状態のコントロール

Research Project

Project/Area Number 17740211
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

木村 宏之  東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (50312658)

Keywords高温超伝導 / 電荷ストライプ秩序 / 放射光X線回折 / 一軸応力 / 磁場印加
Research Abstract

本年度は,、電荷ストライプ秩序を示すLa_<2-x>Sr_xCu_<1-y>Fe_yO_4(LSCFO)及びLa_<2-x>Ba_xCuO_4(LBCO)超伝導体について,常圧低温下における放射光X線回折実験,及び常圧低温下における放射光共鳴非弾性X線散乱実験,更に常圧低温下中性子散乱実験を行った.得られた結果は以下の通りである.
1)常圧低温下放射光X線回折実験
常圧低温下においてCuを少量のFeで置換したLSCFO(Srx=0.13,Fey=0.01)試料の測定を行い,電荷ストライプ秩序が不純物によって誘起される事を発見した.これまでの例ではストライプ秩序形成には必ず結晶構造相転移が伴って起こっていたが,今回の例は構造相転移を伴わずにストライプ秩序が安定化する初めての例となった.Fe不純物量を系統的に変化させた測定も行った.
2)常圧低温下放射光共鳴非弾性X線散乱実験
常圧低温下で電荷ストライプ秩序が最も安定なLBCOx=0.125に関して,放射光共鳴非弾性X線散乱実験行い,ストライプ秩序特有の電子構造(ストライプバンド)の探索を行った.その結果,ストライプバンドの存在を決定づけるデータを得る事はできなかったが,ブリルアンゾーン境界付近で,これまで見いだされていない特徴的な励起を発見した.この励起がストライプ秩序特有の物かどうかはまだ不明であり,来年度の課題である.
3)常圧低温下中性子散乱実験
放射光X線回折実験でストライプ秩序が観測されたLSCFOの構造不安定性を調べるために,中性子散乱によるゾーン境界フォノンの測定を行った.その結果ストライプ秩序が形成される温度付近で結晶構造の不安定性が急速に増大する事を発見した.

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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