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2007 Fiscal Year Annual Research Report

一軸応力及び磁場印加による高温超伝導と電荷秩序の競合的共存状態のコントロール

Research Project

Project/Area Number 17740211
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

木村 宏之  Tohoku University, 多元物質科学研究所, 助手 (50312658)

Keywords高温超伝導 / 電荷ストライプ秩序 / 放射光X線散乱 / 一軸応力 / 磁場印加
Research Abstract

本年度は,電荷ストライプ秩序を示すLa_<2-x>Ba_xCuO_4(LBCO)超伝導体及び,類似物質であるLa_<2-x>Sr_xNiO_4(LSNO)絶縁体について,常圧低温下における放射光共鳴非弾性X線散乱実験を行った.得られた結果は以下の通りである.
常圧低温下で電荷ストライプ秩序が最も安定なLBCO x=0.125,及びストライプ秩序が殆どないLBCO x=0.08に関して,大型放射光施設Spring-8で放射光共鳴非弾性X線散乱実験を行い,ストライプ秩序特有の電子構造(ストライプバンド)の探索を行った.その結果,ストライプ秩序の周期に対応する変調波数付近で,新たな励起状態(電子状態)を発見した.更に,ストライプのパターンが異なるLSNO x=1/3に関して,アメリカ合衆国の大型放射光施設APSで共鳴非弾性X線散乱を行い,ストライプの変調波数でのみ存在する励起を発見した.ストライプのパターンの違い,超伝導と絶縁体という違いがあるにもかかわらず,特徴的な変調波数で電荷励起があるという事は,ストライプ秩序(あるいはストライプ相関)に,普遍的な性質があるという事を示している.この結果は,ストライプ秩序により,「ストライプバンド」とも呼ぶべき電子状態が存在するか,あるいはストライプの揺らぎ(動的相関)による電荷の集団励起の存在を示唆している.理論的にもストライプ相関による集団励起の存在が予想されており,この励起の分散関係を詳細に調べる事でストライプバンドなのか,集団励起なのか,の区別がつけられると考えている.

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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