2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17740212
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
深澤 英人 千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (90361443)
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Keywords | 異常金属 / 次元 / 核磁気共鳴 / 量子臨界点 |
Research Abstract |
磁気量子臨界点近傍における超伝導現象に対する系の次元性の役割を研究するために、重い電子系化合物Ce_2CoIn_8の核四重極共鳴による実験研究を行った。そのために、平成17年度においては、NMR/NQRスペクトルメータを新たに立ち上げた。これまでは、超伝導対称性を知るための手段であるスピン格子緩和率T_1^<-1>測定は共同研究者である千葉大学理学部物理学科・小堀洋教授製作のスペクトルメータを拝借してきた。しかし、本研究の迅速な遂行のために、申請者が独占的に使用できるスペクトルメータの立ち上げが是非とも必要であった。そのために、平成17年度の予算は主に、このスペクトルメータの立ち上げのために使用した。このスペクトルメータを用いてCe_2CoIn_8および圧力下におけるCe_2RhIn_8の核四重極共鳴実験を行った。結果の一部とこれまでの結果を合わせて、強相関電子系物理国際会議SCES'05(ウィーン)において発表した。この会議における査読つき紀要は来年度公表される予定である。また、国内における日本物理学会においても発表を行った。 その後、主に圧力下でのCe_2RhIn_8のNMR/NQR測定に取りかかった。すでに反強磁性体Ce_2RhIn_8(T_N=2.8K)については、一部NQR測定に取りかかり始めていたため、すべてのNQR信号を得ることができた。既存の希釈冷凍機と組み合わせることにより、超伝導状態におけるCe_2RhIn_8のT_1^<-1>測定およびスペクトル測定を行った。
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Research Products
(5 results)